ブルームバーグ 4 月 21 日の報道によると、AI専用の原子力発電スタートアップ Fermi(ティッカー:FRMI)の共同創業者 Toby Neugebauer は、4 月 18 日に取締役会によって CEO の職を解任された後、4 月 21 日に公開の場で会社の売却を求めた。同日に退任を発表したのは CFO の Miles Everson でもある。会社の株価は 4 月 20 日に 1 日で 22% 急落。2025 年 10 月の IPO の高値時点から、Fermi の時価総額は 200 億米ドルから 34 億米ドルへと下落し、半年で 83% が蒸発した。
経営陣の異動:CEO と CFO が同日に退任
Fermi は 4 月 18 日に Neugebauer が CEO を辞任したと発表し、あわせて CFO の Miles Everson が退職することも明らかにした。Neugebauer は引き続き取締役を務めるが、取締役会長は退任する。移行期間の運営は、新設された「Office of the CEO(CEOオフィス)」が担い、メンバーは COO の Jacobo Ortiz Blanes と、元取締役会顧問の Anna Bofa。
ブルームバーグ 4 月 21 日のフォロー報道によれば、Neugebauer は退任後に公開で会社の売却を求めており、現行の取締役会の方針に異議を唱えた。上場企業の前 CEO が、解任からわずか 2 日後に対外的に売却を呼びかけるのは、近年のコーポレート・ガバナンスをめぐる論争の中でも珍しい。
財務・事業の課題:IPO 前に売上なし、最初の hyperscaler(ハイパースケーラー)顧客を失う
Fermi は 2025 年 10 月に IPO を完了したが、上場前にはまだ収益を生み出していなかった。「AI データセンター専用原子力発電」というコンセプトで投資家を惹きつけた。上場後に会社が約束していた最初の hyperscaler 顧客の契約は予定どおりに実現せず、株価の下落が連続して加速した。さらに、Neugebauer が先に米国商務長官 Howard Lutnick と公の場で衝突したこともあって、投資家の間で会社の政治的な後ろ盾への信頼が一段と弱まった。
時価総額の変化の軌跡:2025 年 10 月の高値 約 200 億米ドル → 2026 年 4 月 20 日 約 34 億米ドル。半年で 166 億米ドル超が蒸発し、下落率は 83%。時間外取引では一時的に 31% まで拡大した。
「AI 基盤インフラ」ストーリーに突きつけられる現実の試練
Fermi の下げは、2025 年から 2026 年にかけて米国株で広がった「AI 原子力発電供給」コンセプトの株が投資家の警鐘となっている。これらの分野には Oklo、NuScale、Constellation Energy などの企業もあり、中心的なストーリーはいずれも「大手 hyperscaler(Amazon、Meta、Microsoft など)が、算力拡張を支えるために長期の原子力発電 PPA(電力購入契約)を固定する」。
Fermi の窮地は、ストーリーの段階で IPO の資金調達を実現できても、ビジネスの段階で実際に PPA を締結できるかどうかには、依然として大きな実行ギャップがあることを示している。これは、最近の Amazon が Anthropic に対して 5GW の算力、10 年で 1000 億米ドルなどの大型算力協議を約束したこととも対照的だ。hyperscaler と最先端 AI 企業が直接結びつく算力契約は、純粋な原子力発電供給という概念株よりも確実性が高い。
この記事「AI 原子力発電スタートアップ Fermi 創業者が退任後に会社売却を呼びかけ:時価総額は半年で 83% 蒸発」が最初に掲載されたのは 鏈新聞 ABMedia。
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