70000ドルの壁:ビットコイン反発が失速、市場心理は2022年並みの恐怖水準

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ビットコイン(BTC)の最近の値動きは、投資家の楽観的な見通しに冷や水を浴びせている。先日の安値圏からの回復局面で70000ドルまで到達したものの、その後の勢いが急速に弱まっており、現在のBTCは67.20ドルの水準にまで下げている。この停滞は単なる技術的な調整ではなく、より深刻な市場構造上の問題を浮き彫りにしている。

弱気パターンとしてのリバウンド

FxProのチーフマーケットアナリスト、アレックス・クプツィケビッチ氏の指摘によれば、70000ドル付近での反発は、市場参加者の間でむしろ典型的な弱気市場のパターンとして認識されている。つまり、下げ相場での急激なリバウンドが、ディップ買いを狙う投資家を引き付けるものの、利確売りに直面する構造だ。

同氏は、「リバウンド局面でビットコインから撤退したい投資家による売り圧力は依然として非常に大きい状況が続いている」と述べており、近い将来の200週移動平均線への再試験を警告している。これらのテクニカル指標が破られれば、さらに下方への調整圧力が高まる可能性がある。

2022年と同じセンチメント指数が示す脆弱性

より懸念すべき事態が、市場心理の指標に表れている。クリプト恐怖・強欲指数(Fear & Greed Index)は先日の売却パニックで6まで低下し、これは2022年のFTX破綻時の水準と同等である。その後、14まで回復したものの、クプツィケビッチ氏は「この水準はまだ自信を持って買い場とするには低すぎる」と指摘している。

このセンチメント指数の極度の悲観性は、市場参加者の心理がどれほど疲弊しているかを示唆している。2022年の破綻時と同じレベルの恐怖心が存在することは、今回の調整局面がより深刻な影響をもたらす可能性を暗示している。

流動性危機が生む新たなリスク

さらに問題なのは、市場流動性の急速な悪化である。調査企業Kaikoのレポートによれば、主要な中央集権型取引所全体の取引量は、過去数カ月で約30%減少し、月間現物取引量は1兆ドルから7000億ドルレベルまで落ち込んでいる。この流動性の枯渇は、わずかな売り圧力でも過度な価格変動を引き起こす環境を生み出している。

厄介なのは、オーダーブック(注文板)の薄さにより、小規模な売却が連鎖的なストップアウトや清算を誘発し、さらなる価格下落を加速させるというフィードバックループが形成されるリスクである。従来の「パニック的な取引量を伴う底打ち」という典型的なパターンなしに、比較的穏やかな売り圧力だけで急激な価格低下が生じる可能性がある。

60000ドルが最後の砦:今後のシナリオ

ビットコインが過去のサイクルで約126000ドルのピークから現在の水準まで調整を進めている中、60000ドル付近が最重要なサポートレベルとなっている。買い手がこのレベルを守り続ければ、市場は乱高下しながらも調整局面への移行が進む可能性がある。

一方、60000ドルが割れた場合、特にマクロ環境がリスクオフのままであれば、流動性の乏しい状況下での急落が短期間に再現される懸念がある。歴史的に見ても、このレベルでの底値形成には数カ月を要し、複数回の失敗した反発を経験することが一般的である。現在のところ、市場は明確な方向感を欠いており、70000ドルを超える上値抵抗と60000ドルの下値支持との間で揺れ動く状況が続くと予想される。

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