暗号市場で最大の嘘は何か？「一夜で大金持ち」。

私は92日かけて、2000元を6万3千元まで増やした。カッコよく聞こえるかもしれないが、まずは冷や水を浴びせたい——これは特別な才能や神話ではなく、「死なないこと」を最優先にした結果だ。この業界には鉄則がある：最後まで生き残った者だけがお金を数える資格がある。

参入して5年目、これまで見てきた茶番劇は3シーズンの連続ドラマが作れるほどだ。午前中に利益のスクリーンショットを自慢していた人が、午後には全力投資で一気にゼロになりアカウントを削除してしまうこともあった。十数万元の資金でトレンドを追いかけていた人が、2ヶ月後には家賃を払うために友人に借金を頼む羽目になったこともある。自分も例外ではなかった——2023年には3度大損し、最後はカップ麺を買うのにも値札を眺めて長く迷うほどで、スーツケースまで出して逃げる準備をしたほどだ。

そのとき完全にゼロになってしまい、パソコンの画面を一晩中ぼーっと見ていた。翌朝ふと気づいたのは、この業界は誰が早く稼ぐかではなく、誰が長く生き残るかの勝負だということ。それ以来、自分にいくつかの鉄のルールを課した。そしてまさにそのルールのおかげで、2000元から再び這い上がることができた。

**ルール1：資金を分散し、市場に一度に全てを奪われないようにする。**

2000元の元手を5つに分け、1回の取引で動かすのは最大400元まで。残りの4つは無いものとして扱う。先月、あるコインが突然暴騰し、コミュニティでは「今行かずしていつ行く！」という声が飛び交っていた。私はK線チャートを見ながら手に汗をかいたが、全額投入のボタンを押すことはなかった。その夜、価格は一気に約40％急落し、グループは歓声から悲鳴に変わった。私は400元分は損したが、少なくとも1600元はまだ口座に残っていた。

**ルール2：損切りラインを厳守し、割ったら即撤退する。**

取引ごとにエントリー前に損切りライン（通常-8％）を設定し、価格がそのラインに達したら即座に決済する。「もう少し待てば戻るかも」とは絶対に思わない。多くの人がこの「もう少し」で破滅する——昔の自分もそうで、-8％が-30％になるのを見届け、ついには元本まで失った。今は100回間違えて損切りしても、一度の幸運に賭けることは絶対にしない。

**ルール3：利益は現金化し、帳簿上の数字に騙されない。**

利益が出たらすぐに半分をコールドウォレットに移し、残りだけでトレードを続ける。何倍にもなったアカウントを見て喜んでいた人が、一度の調整ですべてを失い、結局元本さえ守れなかった例を何度も見てきた。現金化して初めて本当の利益だ。K線上の緑色の数字は、いつでも消えてしまう幻にすぎない。

92日で2000元を6万3千元にしたと聞けば、才能や運に思えるかもしれない。しかし正直、私は大多数の人より「死ぬのが怖かった」だけだ。市場にチャンスは常にあるが、生き残ってチャンスを待てる人が少ないのだ。